令和8年 第1空挺団 降下訓練始め

落下傘降下など年頭の恒例行事に過去最多14か国が参加
“天気晴朗ナレドモ風強シ”

 晴天には恵まれましたが生憎上空は20メートル以上の強風で、降下は中止となり、それでも熱のこもった隊員の訓練展示に充分精強ぶりを実感しました。
 陸上総隊司令官 陸将 小林 弘樹は1月11日、習志野演習場において「令和8年降下訓練始め」が行われた。陸上自衛隊第1空挺団が1年間の降下安全を祈願する行事で、陸自唯一のパラシュート降下部隊である。第1空挺団年頭の恒例行事として実施しているが、隊員の日頃の活動を知る機会でもある。
 昨年に引き続き、今年も日米相互運用性および島嶼部による作戦遂行能力の向上強化を図ると同時に、多国間訓練を行い「降下訓練始め」を通じて同盟国・同志国等、参加国の空挺部隊と連携強化を図った。
 昨年、過去最多11か国が参加して行われたが、今年度さらにベルギー・タイ・トルコ軍の参加により14か国の参加となった。
 公開内容は、各国軍との島嶼防衛を想定とした共同作戦で、敵国の武力侵攻で失陥した架空の領土「習志野島」を陸上自衛隊第1空挺団、第1ヘリコプター団、海上自衛隊教育航空群及び航空自衛隊航空支援集団と米国、同志国で奪還する離島防衛の降下展示の予定でしたが、指揮官降下展示、自由降下展示、空挺降下展示は、上空では20メートル以上の天候状況により、中止となったが、模擬戦闘訓練は実行した。午前10時55分、陸上自衛隊東部方面ヘリコプター隊(立川駐屯地)から飛来した狙撃手二人の登場で、模擬戦闘訓練からスタート。空挺降下展示は中止となったが、陸自最大級の輸送ヘリCH-47より「エキスト卸下」UH-1Jにて「リペリング降下」 とヘリボン部隊が次々と行動を重ね、即応機動連隊主力による師団の態勢も確立された。16式機動戦車を始め、師団火力戦闘部隊による空撃も開始された。ここで自衛隊の新しい戦いとして、降下訓練始めに「ロボット犬・UGV」初公開だ。4足歩行ロボット犬型の無人地上車両で、その名も「ビジョン60」アメリカ製犬型無人機である。ビジョン60は、耐衝撃性や防水性を備え、各種センサーやライトも装備している。今回、偵察・警戒や情報収集を担いながら「習志野島」の草原を隊員と共に駆け抜けた。侵攻している敵と戦う陸自を支援するため、5機のCH-47ヘリに分乗した14か国の兵士らが到着し、国旗を掲げながら陸自部隊と共に突撃。最後は残存した敵を撃破奪還、離島防衛を想定した訓練は無事終了した。

小泉進次郎防衛大臣訓示において

“自衛隊が誇る唯一の空挺部隊である陸上自衛隊第1空挺団「訓練始め」を終了した事を大変嬉しく思います。また非常に心強く頼もしい気持ちになりました。今回は、各国からベルギー・タイ・トルコを始めアメリカ、同志国を含め、これまで最も多い14か国の参加を得る事が出来ました。現代においては、もはやどの国も一国では自ら平和を保つ事が出来ません。世界の日本でも空挺部隊としては、極めて大規模な多国間交流の場となっています。(中略)
 我が国は、今戦後もっとも厳しい複雑な安全保障関係に直面しております。また国際情勢全体も同様に日々不透明さを増しているのが現実です。第1空挺団のご苦労や「公」支援も含め、自衛隊の取り組みを国民の皆様にご理解をいただくため、私自ら先頭に立ち迅速、且つ分かり易い業務を果していきます。
 日々の訓練に励む皆さんのたゆまぬ努力に対し、第1空挺団を始めとする隊員を防衛大臣として心から感謝申し上げると共に、第1空挺団の隊員とする隊員と、隊員を日々支えられているご家族の皆様、そしてこの会場にお集りの皆様のご健康とご発展を祈念し、私の訓示とします。”と述べた。(式辞抜粋)